カシミヤニットのお手入れ

モンゴルカシミヤシリーズ販売開始前にみなさんにお願いしたアンケートでは、カシミヤアイテムの「お手入れが不安」とおっしゃる方がとても多かったです。

”虫食いの餌食になりやすい”

”毛玉が出来ること、そしてそれを取ることにもためらってしまう”

”着た後には毎回ブラシをかける事を忘れないようにしなくてはいけない”

”汚れがついた時の対処法が分からない”

大切に着たいと思うからこそ、お手入れについて不安に感じていることが解消されなければ手に取ってみようとはならないと思います。

そこで、カシミヤセーターのお手入れ方法・洗濯方法についてお伝えしていきます。繊細そうで難しいイメージのあるカシミヤですが、実は基本的なケアばかり。(とはいえ、お手入れは必要な素材です。)

ウールとも共通する情報なので、冬のニットウエア全般を大事にするためのお手入れと思ってくださいね。

そもそも、カシミヤもウールも毎回洗濯が必要なものではありません。毛には天然の油分が覆っているので汚れがつきにくい素材で、獣毛に備わっている機能です。なので多少の雨でも神経質になることはないですし、何かをこぼしてしまっても慌てず対処してください。

カシミヤニットを着たその日にすること

1. 帰宅したらブラッシング

用意するもの:洋服ブラシ(柔らかい馬毛や豚毛でできたもの。カシミヤ用ブラシなら尚良し。)

なぜブラッシングが必要なの?

・1日着用して乱れた毛の流れを整え、落ち着かせるため(毛玉予備軍を梳かす)

・虫の餌となる汚れやほこり、花粉を落とすため

※洋服ブラシでは毛玉を取ったり解くことは出来ません。ブラッシングはあくまで、毛玉にならないようにするための予防策です。

ブラッシングするときのポイント

・毛の流れに沿う

・こするのではなく、手首から払うように行う

※個人的には、着用した状態でブラッシングした方がニットを伸ばすことなくスナップを効かせてブラッシングができる気がします。着た状態でサッサッと軽くできるので億劫に思わないのもポイントです。

<入念にブラッシングしたい箇所>

・腕〜袖口まわり(PC作業で机とこすれる袖口は特に毛玉が出来やすい)

・肩周辺(バッグのショルダーストラップ、車のシートベルトによる摩擦)

・おしり周辺(座る時ニット生地にもおしりを乗せてしまうと摩擦が起きます)

2. 平干しして休ませる

用意するもの:平干し用ネット、ソファや椅子など

平干し用ネットをお持ちの方はその上にニットを平らにして置いておきます。ない場合は、ソファや椅子の背もたれにシワにならないようバサっと掛けておいてください。ただし、その上に他の洋服を重ねたり、上に座ることは避けてください。(伸びてしまいますので、ハンガーには掛けないでください。)

なぜニットを休ませるの?

1日着用して湿気を含んでいたり、伸びている部分があるので、休ませることでカシミヤが自然に放湿し、元の形に戻るのを待つため。1日休ませたら畳んで、また次回着るのは早くても3、4日経ってからにします。

こんな時はどう対処したらいい?

毛玉を発見した時にすること

用意するもの:小バサミ

目的:毛玉をカットすることでさらに大きな毛玉に成長することを防ぐ。周辺の毛流れを整える。

方法:毛玉部分をつまんで、ハサミでカットする。ブラシで周辺の毛を整える。(糸自体を切らないように気をつけてください。)

毛玉がたくさんある場合は、毛玉取りシェーバーで優しく取ってください。

してはいけないこと:毛玉を引っ張って取ること。


シーズン中、着ない時はどう保管したらいい?

着用後、数日休ませたらカシミヤニットは次に着るまでにどう保管しておけば良いでしょう。

用意するもの:防虫剤&除湿剤

目的:保管中の湿気を取り除くこと、カシミヤが虫喰いにあわないようすること

方法:ニットは必ず畳んで引き出しなどに保管してください。その引き出しの中に、防虫剤と除湿剤を入れてください。(ハンガー掛けはNGです。)


雨に濡れてしまったらどうすればいい?

突然の雨でカシミヤニットが濡れてしまった!というハプニングもあると思います。慌てずに、対処しましょう。

用意するもの:タオル

方法:

1. 水分をタオル等で優しく拭きとる。ゴシゴシ拭かずに、タオルで水分を押さえるようにポンポンと優しく押さえるように。

2. 形を整えて平らな場所で日陰干しする。

<濡れた時、してはいけないこと>

  • 洗濯機での脱水、乾燥機にかけることはしない

  • ドライヤーなどの熱風での乾燥はしない

  • 濡れている状態でタオルでゴシゴシ拭いたり、他の洋服と摩擦が起きるとその部分のキューティクルが絡まり毛玉になりやすいので、ご注意ください。

ただ、カシミヤのニットはウール(羊毛)に比べても水に強い素材です。カシミヤのキューティクルはスケールが小さく突起物の引っ掛かりが少ないので、キューティクルが絡まりにくい構造なのです。

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